（小説版）とある魔術の禁書目録 １５

　この物語に、幻想殺しの少年は登場しない――

　帯に書かれたとおり、この巻には上条は一切でてきません。
　表紙も今までとは毛色が違います。

　内容は、「学園都市最強戦力による潰し合い」。
　死人の数も半端じゃありません。上条が介入しなかっただけでどうしてこんなことに……。
　でもまさか目立つとは思わなかった人物が主人公クラスの大活躍をしたり、様々な勢力がバトルを繰り広げたりと、なかなかおもしろかったです。一方通行が主役ですしね。

　謎に包まれていた学園都市レベル５が遂に姿を現した！
　と思ったらリタイアでした。
　麦野はともかく、「……エロいことしないの？」とか訊いちゃう帝督は一発で終わらせるには惜しいキャラだと思いました。出会ったのが上条だったなら絶対味方になっていたでしょうに……。フレンダは能力すらわからないのにリタイアしてしまいましたけどね。

　意外だったのは今作のＭＶＰでもある浜面。奴があんな活躍をするとは誰も考えていなかったでしょう。えーと、主役交代ですかｗ　


　今回は大雑把に言うと内部抗争みたいなものだったわけですが、学生サイドはみんながみんなアレイスターのこと嫌ってるのですね。今までに何回「アレイスターのクソ野郎」と聞いたでしょうか。科学者たちも別にアレイスターに忠を尽くしてるわけではなさそうですし……人望無いなアレイスター。いざというときに動かせる人間・動いてくれる人間は魔術側のほうが勝ってそうです。


　最後に出てきたのは「ドラゴン」の伏線。
　これは２巻で出てきた「竜王の顎」に関連するもの？
　戦闘がインフレしてきて、一方ＶＳ帝督に至ってはウィザーズブレインでやれ状態なので、上条もそろそろ合体やら変形やらが必要です。